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「矯正治療で小さなねじを入れると言われた。そこまでしないと治らないのだろうか」「骨に入れるなら痛そうだし、外れたり歯の根に当たったりしないか心配」「使わない方法もあるなら、違いを理解してから決めたい」。矯正用アンカースクリューを初めて提案されたとき、こうした不安を抱くのは自然なことです。名前に「スクリュー」「インプラント」と付くため、失った歯を補うインプラント手術と同じような処置を想像する方も少なくありません。
歯科矯正用アンカースクリューは、動かしたくない歯まで動いてしまうのを抑え、目的の歯を望む方向へ動かすための一時的な固定源です。矯正治療が終わるまで永久に残す人工歯根ではなく、役目を終えたら撤去します。日本矯正歯科学会のガイドラインは、使用前に目的、必要性、有効性、代替方法を説明し、動揺・脱落、感染、破折、歯根への接触などのリスクについて同意を得ることを求めています[1]。
大切なのは、「新しい装置だから使う」「難しい症例だから必ず使う」と一律に決めることではありません。まず治療後にどのような歯並びと噛み合わせを目指すのかを定め、そのためにどの歯を、どの方向へ、どれだけ動かす必要があるかを逆算します。アンカースクリューを使う計画と使わない計画で、到達できる目標、患者さんの協力、処置の負担、リスクがどう変わるのかを比較して選ぶことが重要です。
矯正用アンカースクリューとは|歯を動かすための一時的な固定源
失った歯を補うインプラントとは目的も使う期間も異なる
矯正治療では、動かしたい歯に力をかけると、反作用によって力を受け止める側の歯も動くことがあります。たとえば、抜歯でできた空間へ前歯を後方移動するとき、奥歯を固定源にすると奥歯が前へ動き、前歯を下げるための空間が減ることがあります。この望まない動きを抑える考え方が「固定」です。
歯科矯正用アンカースクリューは、顎の骨に小型のスクリューを一時的に植立し、その頭部と歯や矯正装置をゴム、コイル、ワイヤーなどでつないで固定源にします。歯ではなく骨に固定を求められるため、他の歯への反作用を抑えながら力をかけやすくなります。失った歯の代わりに咬合力を受ける一般的な歯科インプラントとは、目的、構造、太さ、使用期間、撤去する前提が異なります[1]。
前歯の後方移動、奥歯の移動、歯の圧下などに使われる
アンカースクリューが検討される代表的な目的は、前歯を後方へ動かすときに奥歯が前へ移動するのを抑えることです。このほか、奥歯を後ろへ動かして歯列内に空間を作る、左右で異なる方向へ歯を動かして正中を調整する、伸び出した歯や噛み合わせを深くしている歯を骨の方向へ沈める「圧下」を行う、といった場面があります。
ただし、「アンカースクリューを使えば抜歯を避けられる」「外科手術が不要になる」「矯正期間が必ず短くなる」とは限りません。骨格のずれ、歯を動かせる骨の範囲、口元の変化、歯周組織、必要な移動量によって限界があります。外科的固定は従来の固定方法より望まない歯の移動を抑える点で有利という研究がありますが、治療期間の短縮については明確な差が確認されていません[2]。装置の有無だけでなく、治療目標全体を比べる必要があります。
必要になりやすい人・使わない計画を検討できる人
固定を強く保ちながら大きな歯の移動が必要な場合
前歯の突出を改善するため、抜歯した空間をできるだけ前歯の後方移動に使いたい場合は、奥歯を強く固定する必要があります。奥歯を固定源にしただけでは前方へ動く可能性があり、その移動をどこまで許容できるかによってアンカースクリューの必要性が変わります。前歯をどの程度下げたいかだけでなく、奥歯の位置、口元、唇の閉じやすさ、歯根を動かせる骨の範囲まで考えて計画します。
過蓋咬合のように前歯の重なりが深い場合、開咬のように上下の前歯が噛み合わない場合、左右の噛み合わせや歯列の中心に差がある場合なども、特定の歯を圧下したり、片側だけ異なる方向へ動かしたりする目的で候補になります。ただし、同じ歯並びの名称でも原因は一つではありません。前歯の傾き、奥歯の高さ、顎の骨格、舌や唇の機能、歯周組織など、どこに原因があるかで方法は変わります。
ワイヤー矯正でもマウスピース矯正でも併用することがある
アンカースクリューはワイヤー矯正だけの装置ではありません。マウスピース型矯正装置で奥歯を動かす、前歯や奥歯を圧下する、ゴムをかける固定点を作るなど、計画に応じて併用されることがあります。反対に、ワイヤー矯正だから必ず必要、マウスピース矯正なら不要という関係でもありません。装置の種類より、必要な歯の移動と固定の強さが判断の中心です。
移動量が小さい、別の固定法で目標を達成できる場合は使わないこともある
歯の移動量が小さく、奥歯がわずかに動いても治療目標に影響しない場合や、歯列内の歯、口蓋、顎外装置など別の固定法で対応できる場合は、アンカースクリューを使わない計画も考えられます。患者さんが顎間ゴムやヘッドギアを指示どおり使えるか、口の中の装置を許容できるかも比較要素です。
また、歯周病やむし歯が活動性の状態、清掃が十分にできない状態、植立候補部位の骨や歯根間距離が適さない場合、全身状態や服薬に注意が必要な場合は、先に治療や管理を行う、部位を変える、別の方法を選ぶなど慎重な判断が必要です。使えるかどうかは歯並びの写真だけでは決められません。
治療前の診断|「どこに入れるか」より先に「何のためか」を決める
治療目標と必要な歯の移動を言葉と図で共有する
診断では、まずアンカースクリューで何を達成したいのかを明確にします。「固定を強くするため」という説明だけでは、患者さんは必要性を比較できません。前歯を何のために後方へ動かすのか、奥歯の移動をどこまで防ぎたいのか、どの歯を圧下すると噛み合わせがどう変わるのか、使わない場合は治療目標や協力事項がどう変わるのかを確認します。
アンカースクリューは高い固定力を得る手段ですが、植立したものがすべて最後まで安定するわけではありません。52研究をまとめたメタ解析では、全体の失敗率は13.5%と報告されましたが、対象となった装置、部位、患者背景、研究方法には幅があります[3]。この数字を個人の成功率としてそのまま当てはめることはできません。計画段階で、動揺や脱落が起きた場合に同じ場所へ入れ直すのか、位置を変えるのか、代替方法へ切り替えるのかを聞いておくことが大切です。
骨の厚み、歯根、粘膜、神経・血管などを確認する
植立部位では、骨の量と質、歯根同士の間隔、歯ぐきの厚みと動き、上顎洞、神経や血管など周囲の解剖を確認します。歯と歯の間へ植立する場合は、治療中に歯根が移動してスクリューへ近づく可能性も考えます。日本矯正歯科学会のガイドラインは、十分なX線診査による部位と方向の検討を求め、必要に応じてCTなどの三次元情報を用いる考え方を示しています[1]。
植立部位別の研究をまとめたシステマティックレビューでは、安定性は部位によって異なり、歯根への接触は歯根間に入れたスクリューの失敗と関連していました。ただし、部位別の数値にはエビデンスの確実性が低いものもあり、すべての場所を単純に順位付けできるわけではありません[4]。画像だけでなく、目的の方向へ力をかけられる位置か、清掃しやすい位置か、頬や舌に当たりにくいかを合わせて考えます。
口腔衛生、歯周病、全身状態、服薬を確認する
スクリューの頭部は口の中に露出するため、周囲へプラークが付着すると歯ぐきの炎症や腫れが起こりやすくなります。植立前から歯磨きの状態を整え、必要に応じて歯周病やむし歯を先に治療します。喫煙習慣についても伝えてください。矯正装置が増えると清掃箇所も増えるため、「入れてから頑張る」だけでなく、事前に無理なく続けられる清掃方法を練習しておくことが重要です。
糖尿病など治癒や感染に影響し得る病気、骨の代謝に関わる病気、出血に影響する病気、アレルギー、妊娠の可能性、過去の手術や麻酔での問題、現在の薬やサプリメントは、自己判断で省かずに伝えましょう。薬を勝手に中断してはいけません。必要に応じて主治医と情報を共有し、処置の時期や方法を検討します。
処置の流れと痛み|植立から矯正力の付与、撤去まで
局所麻酔後に植立し、安定性を確認する
一般的には、口腔内を清潔にし、植立位置を確認して局所麻酔を行い、専用器具でスクリューを植立します。部位や骨の状態によっては、あらかじめ小さな誘導孔を作る場合があります。処置中は麻酔により痛みを抑えますが、押される感覚や振動、音を感じることはあります。植立後は位置と安定性、周囲組織の状態を確認します。
矯正力をかけ始める時期は、装置、部位、初期の安定性、治療計画によって異なります。植立当日から使用する場合もあれば、状態を見てから開始する場合もあります。「入れた日から何をつなぐのか」「次回まで避けることは何か」「痛み止めや洗口剤をどう使うか」を処置前に確認してください。
痛みや違和感には個人差があり、強さと経過を観察する
麻酔が切れた後は、傷口の痛み、歯ぐきの違和感、軽い腫れ、頬や舌への接触感が出ることがあります。75人を対象にした研究では、切開を伴わずにミニスクリューを植立した人の半数は術後に痛みを報告せず、腫れ、会話、咀嚼の不快感も小さい傾向でした[5]。ただし、これは一施設の後ろ向き研究で、すべての患者さんが痛くないことを示すものではありません。処置部位、術式、個人差により経過は変わります。
痛みが「あるか、ないか」だけでなく、時間とともに軽くなっているかを見ます。処置直後の違和感が徐々に軽減しているなら経過観察できることがありますが、痛みや腫れが強くなる、膿や発熱を伴う、噛むと鋭く痛む、スクリューが大きく動く場合は、予定日を待たずに歯科医院へ連絡してください。
目的を達成したら撤去し、傷口の治癒を確認する
使用期間は「何か月」と一律に決まるものではなく、必要な歯の移動が終わり、固定源としての役目を終えるまでです。矯正治療の途中で撤去する場合も、装置を外す時期に近い段階で撤去する場合もあります。治療途中で移動方向が変われば、使用するゴムやワイヤーを変更したり、別の位置が必要になったりすることもあります。
撤去は通常、専用のドライバーで逆回転させて行います。日本矯正歯科学会のガイドラインでは、撤去時の痛みは少ないことが多く、必要に応じて表面麻酔や局所麻酔を使い、撤去後の軟組織は通常速やかに治癒すると説明されています[1]。ただし、頭部が歯ぐきで覆われている場合は切開や縫合が必要になることがあります。撤去後も出血、痛み、腫れの経過を確認します。
主なリスクとセルフケア|様子を見てよい範囲と受診の境界
動揺・脱落は「矯正全体の失敗」とは限らない
アンカースクリューは治療中に緩んだり、外れたりすることがあります。骨の状態、植立部位、歯根への近接、炎症、かける力、硬い食べ物や指で触る外力など、複数の要因が関係します[1,3,4]。外れたからといって矯正治療全体が失敗したとは限りませんが、固定源を失った状態でそのまま力をかけると計画どおりに歯が動かない可能性があります。
ぐらつきを感じても、自分で締め直したり、ゴムやワイヤーを掛け直したりしないでください。舌や指で繰り返し触ることも避け、装置が外れた場合は、飲み込まないよう安全に保管できるなら容器に入れて歯科医院へ連絡します。飲み込んだ可能性があり、むせ、息苦しさ、胸の違和感がある場合は、すぐに医療機関へ相談してください。
炎症・感染を防ぐには、周囲を傷つけず清潔に保つ
スクリュー周囲の歯ぐきにプラークがたまると、赤み、腫れ、出血、痛み、歯ぐきが盛り上がって頭部を覆うといった変化が起こることがあります。歯科医院で指示された柔らかい歯ブラシや清掃器具を使い、頭部と歯ぐきの境目を力任せにこすらず清掃します。処方された薬や洗口剤がある場合は、指示された量と期間を守ります。市販薬で症状を隠して受診を先延ばしにしないことも大切です。
処置直後は、傷口を強くゆすぐ、指や舌で触る、硬い食品を直接当てる、喫煙や飲酒を自己判断で再開するといった行動を避け、歯科医院の説明に従ってください。日常の清掃で軽い付着物を除き、刺激を避けられている範囲はセルフケアの領域です。一方、清掃しても赤みや出血が続く、腫れが増える、膿や嫌な味がする、痛みが強くなる場合は診察が必要です。
歯根への接触、破折、周囲組織の損傷は頻度が低くても説明が必要
植立位置によっては歯根への接触・損傷、上顎洞への穿孔、神経・血管への影響、スクリューの破折などが起こる可能性があります。これらを避けるため、術前の画像、骨と歯根の位置、植立角度、使用するスクリューの種類、処置中の抵抗感や患者さんの感覚を確認します[1]。どの検査を行うかは部位と症例によって異なります。
麻酔が切れた後に強い、または増悪する痛みがある、特定の歯に鋭い痛みが続く、しびれや感覚の変化がある、出血が止まりにくい、急速に腫れる、口が開きにくい、発熱や全身のだるさを伴う場合は、早めに歯科医院へ連絡してください。呼吸しにくいほどの腫れや、止まらない多量の出血など緊急性の高い症状では、救急受診も含めて速やかな対応が必要です。
代替方法との比較、費用、期間をどう考えるか
方法の違いは「固定の強さ」だけでなく、協力と侵襲にもある
| 方法 | 主な考え方 | 患者さんの協力 | 主な注意点・限界 |
|---|---|---|---|
| 矯正用アンカースクリュー | 骨に一時的な固定源を設け、他の歯への反作用を抑えて力をかける | 周囲の清掃、硬い物や接触への注意、定期的な確認 | 植立・撤去が必要。痛み、炎症、動揺・脱落、破折、歯根・周囲組織への影響など |
| 歯を固定源にする口腔内装置 | 複数の歯、口蓋側のワイヤーや装置などで固定を補強する | 固定式なら着脱の協力は少ないが、清掃が必要 | 固定源の歯が動く可能性、違和感、清掃の難しさ。目標によって固定力が不足することがある |
| 顎間ゴム | 上下の装置へゴムをかけ、歯列間の力を利用する | 指示された時間と方法での装着が結果に影響 | かけ忘れ、方向の間違い、望まない歯の移動。目的によっては単独で代替できない |
| ヘッドギアなどの顎外装置 | 頭部や首側から力を受け、奥歯の固定・移動に利用する | 決められた時間の装着と安全な使用が必要 | 外見、生活上の負担、装着時間への依存、安全管理。アンカースクリューと同じ動きを必ず再現できるわけではない |
| 治療目標や抜歯計画の再検討 | 移動量、口元の目標、抜歯・非抜歯、外科的治療を含め計画を組み直す | 選んだ装置に応じた協力が必要 | 希望する見た目や噛み合わせとの間に妥協が生じることがある。骨格的な問題には限界がある |
システマティックレビューでは、前歯をまとめて後方移動する固定式矯正において、ミニスクリューはヘッドギアや口蓋側の装置より奥歯の望まない前方移動を抑える点で有利とされました。ただし、研究数や質には限界があり、治療期間、痛み、有害事象など患者さんにとって重要な情報は十分ではありません[6]。比較表の「強い・弱い」だけで決めず、ご自身の治療目標に必要な固定かを確認してください。
姫路駅前グランツ歯科の費用は1本20,000円(税込)
姫路駅前グランツ歯科の公式料金表では、矯正治療に用いる一時的な「ミニインプラント」を1本20,000円(税込)と案内しています。料金表では、マルチブラケット矯正600,000~1,200,000円、全体のマウスピース矯正800,000円または1,100,000円、部分矯正100,000~400,000円も掲載され、矯正治療費には検査費用、材料費、毎回の調整料、リテーナーが含まれると説明されています。
実際の総額は、矯正方法、治療範囲、必要な本数、植立する時期、再植立や装置変更の有無などで変わり得ます。説明時には、アンカースクリューの本数と費用だけでなく、矯正治療全体の見積もり、追加費用が生じる条件、治療計画を変更した場合の扱いを文書で確認してください。自由診療のため、公的医療保険が適用されないのが一般的です。
使用期間は歯の移動目標で決まり、矯正期間の短縮は保証されない
通院の流れには、診査と計画説明、植立処置、術後の状態確認、矯正力の調整、目的達成後の撤去、撤去部位の確認が含まれます。植立と撤去はそれぞれ処置が必要ですが、何回の通院になるかは、矯正調整と同日に行うか、術後確認が必要か、動揺・炎症への対応が必要かで変わります。使用期間も、前歯の後方移動、奥歯の移動、圧下など目的によって異なります。
アンカースクリューで歯を効率よく動かせる場面はありますが、矯正全体の期間は、移動量、歯の反応、歯周組織、装置の使用状況、治療途中の修正、保定など多くの要因で決まります。比較研究では、従来の固定法に比べて矯正治療全体が短くなるという明確な差は示されていません[2]。「何か月短くなるか」ではなく、「どの移動をより確実に管理するために使うか」と説明されているかを確認しましょう。
よくある質問と、治療に同意する前の確認ポイント
Q.アンカースクリューを断ることはできますか?
説明を受けたうえで同意しない選択はできます。ただし、使わない場合に同じ治療目標を達成できるとは限りません。別の固定装置や顎間ゴムで対応できるのか、抜歯・非抜歯の判断や目標とする口元が変わるのか、外科的治療の検討が必要になるのかを確認してください。「断れるか」だけでなく、「使わないと何が変わるか」を具体的に比べることが大切です。
Q.外れたら同じ場所へ入れ直しますか?
原因と周囲組織の状態によります。炎症があれば先に改善を図り、骨や歯根との位置関係を再評価します。位置を変えて再植立する、治癒を待つ、別の長さや直径を検討する、他の固定方法へ変更するなど複数の対応があります。同じ場所へ直ちに入れ直すとは限りません。費用と治療期間への影響も合わせて確認しましょう。
Q.跡は残りますか?
撤去後の小さな傷は通常治癒し、学会ガイドラインでは軟組織は速やかに治癒することが多いとされています[1]。ただし、植立部位、炎症の有無、歯ぐきの厚み、切開や縫合の有無、体質によって治り方は異なります。気になる膨らみ、痛み、出血が続く場合は診察を受けてください。
Q.アンカースクリューを使えば、抜歯をしなくて済みますか?
奥歯を後方へ動かして空間を得る計画などで、非抜歯の選択肢が広がる場合はあります。しかし、後方に動かせる骨の範囲、親知らず、口元、歯の大きさと重なり、歯周組織、骨格による限界があります。必要な空間が大きいのに無理に非抜歯を選ぶと、前歯が外側へ傾く、歯ぐきが下がる、噛み合わせが不安定になる可能性があります。アンカースクリューの有無だけで抜歯を決めないことが重要です。
Q.相談時に何を質問すればよいですか?
- アンカースクリューで、どの歯をどの方向へ動かすのか
- 使う計画と使わない計画で、治療目標・期間・協力事項がどう変わるのか
- 植立候補部位の骨、歯根、歯ぐき、神経・血管などをどう確認するのか
- 何本を、どの時期から、どのくらい使う見込みか
- 動揺・脱落、炎症、破折、歯根への接触が起きたときの対応
- 再植立や計画変更が必要になった場合の費用
- 自宅での清掃方法と、予定日を待たず連絡すべき症状
治療名ではなく、原因とゴールから矯正計画を比較しましょう
矯正用アンカースクリューは、複雑な歯の移動を計画するうえで有用な選択肢ですが、それ自体が診断の代わりになるわけではありません。必要性を判断するには、歯並びだけでなく、上下の噛み合わせ、歯根と骨、歯周組織、口元、全身状態、清掃習慣を整理し、治療後の目標から逆算する必要があります。
姫路駅前グランツ歯科は矯正歯科を診療科目として掲げ、公式料金表にマルチブラケット矯正、マウスピース矯正、部分矯正、矯正用のミニインプラントを掲載しています。院長は日本顎咬合学会認定医、臨床研修指導医で、公式の院長紹介には大阪大学歯学部卒業後の歯科口腔外科勤務歴と、矯正治療に関する研修歴が掲載されています。
「勧められたが、使う理由をもう一度整理したい」「使わない案との違いも聞きたい」「痛みや外れた場合の対応まで理解してから決めたい」という方は、相談時に現在受けている説明、最も不安な点、治療で優先したいことをお聞かせください。診査結果を基に、期待できることと限界、代替方法、費用を分けて確認し、納得できる計画を選ぶことが大切です。
関連ページ
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参考文献
- 公益社団法人日本矯正歯科学会. 歯科矯正用アンカースクリューガイドライン 第2版 [Internet]. 東京: 公益社団法人日本矯正歯科学会; 2018 [cited 2026 Nov 5]. Available from: https://www.jos.gr.jp/asset/anchor_screw_guideline_02.pdf
- Jambi S, Walsh T, Sandler J, Benson PE, Skeggs RM, O’Brien KD. Reinforcement of anchorage during orthodontic brace treatment with implants or other surgical methods. Cochrane Database Syst Rev. 2014;2014(8):CD005098. doi:10.1002/14651858.CD005098.pub3. PMID: 25135678.
- Papageorgiou SN, Zogakis IP, Papadopoulos MA. Failure rates and associated risk factors of orthodontic miniscrew implants: a meta-analysis. Am J Orthod Dentofacial Orthop. 2012;142(5):577-595.e7. doi:10.1016/j.ajodo.2012.05.016. PMID: 23116500.
- Mohammed H, Wafaie K, Rizk MZ, Almuzian M, Sosly R, Bearn DR. Role of anatomical sites and correlated risk factors on the survival of orthodontic miniscrew implants: a systematic review and meta-analysis. Prog Orthod. 2018;19(1):36. doi:10.1186/s40510-018-0225-1. PMID: 30246217; PMCID: PMC6151309.
- Kuroda S, Sugawara Y, Deguchi T, Kyung HM, Takano-Yamamoto T. Clinical use of miniscrew implants as orthodontic anchorage: success rates and postoperative discomfort. Am J Orthod Dentofacial Orthop. 2007;131(1):9-15. doi:10.1016/j.ajodo.2005.02.032. PMID: 17208101.
- Alharbi F, Almuzian M, Bearn D. Anchorage effectiveness of orthodontic miniscrews compared to headgear and transpalatal arches: a systematic review and meta-analysis. Acta Odontol Scand. 2019;77(2):88-98. doi:10.1080/00016357.2018.1508742. PMID: 30350741.
本記事は、歯科矯正用アンカースクリューを含む矯正治療についての一般的な情報提供を目的としています。適応、植立部位、検査、費用、使用期間、処置回数、予想される経過は、歯並びと噛み合わせ、骨・歯根・歯周組織、全身状態、服薬、治療目標によって異なります。個別の診断や治療方針は、歯科医師の診察と必要な検査を受けたうえでご確認ください。
この記事の監修者
姫路駅前グランツ歯科 院長 粟谷 英信
2010年に大阪大学歯学部を卒業後、滋賀県立成人病センター歯科口腔外科などで勤務し、2019年に姫路駅前グランツ歯科を開院。日本顎咬合学会認定医、臨床研修指導医。経歴・資格・所属学会、矯正治療に関する研修歴の詳細は院長紹介をご覧ください。





